会長挨拶

 このたび、日本読書学会第24代会長を拝命いたしました福田由紀(ふくだ ゆき)と申します。日本読書学会は1956年9月1日に創設され、70周年を迎えます。このような節目に会長という重責を担うにあたり、身が引き締まる思いとともに、改めて本学会の活動の意義に深く思いを巡らしております。

 読書にまつわる環境は、今、大きく変化しています。幼少期の子どもから高齢者、日本語を第二言語として学習している方、視覚障がい者の方をはじめ様々な特性をもった読み手が読書に親しんでいます。また、一人で読む読み方だけではなく、大勢で読んだり、読んだ内容を発表したりすることも増えています。そのような活動は教室ではもちろん、図書館やインターネットなどといった別空間にも拡大しています。さらに文字を読むことだけではなく音声で聞く、映像で見ることも増えました。このように、読み手やメディア、空間が多様になっています。そのような状況において、日本読書学会の存在意義はあると思われます。本学会が刊行している『読書科学』では、読む・書く・聞く・話すといったディスコース全般についての基礎的な研究や実践研究が多数寄せられています。現代の問題意識を持った方々が学会員として活動してくださっています。

 今年度から2028年度まで、副会長・長田友紀先生、事務局長・勝田光先生、編集委員長・幸田国広先生をはじめ、理事・監事・事務局の方々と新体制で学会運営を行って参ります。年1回の大会に加え、公開セミナーも2025年度には3回を迎えました。また、学会員からメールアドレスの登録のご協力を得、本学会からのお知らせもスムーズに配信できるシステムに移行しています。引き続き、学会員皆様の研究発表の場や交流の場を充実させていきたいと思っております。

 会長として、学会員の皆様の声に耳を傾け、開かれた学会運営を目指したいと思います。めまぐるしく変化する現状に柔軟に対応し、そして学術的にも社会的にも意義のある研究をすすめていきましょう。

 学会員の皆様、今度とも本学会の活動及び運営へのご協力、そして熱いご支援をどうぞよろしくお願いいたします。